・新卒で銀行に入社したいが、本当に大丈夫なのかな...?
・銀行ってキラキラしているイメージだけど、どんな環境なのかな?
・銀行って将来性あるのかな...?
当記事は、上記3つの悩みをお持ちの就活生や転職活動を考える皆様の疑問を解消することのできる記事になっています!また、こちらの記事は管理人の経験を基に執筆しておりますので、銀行ごとに環境が違うことをあらかじめご承知ください。
【こちらの記事で主にお話しすること】
・そもそも銀行員の仕事内容について
・銀行業界の今後の見通しについて
・新卒一年目でもらえるリアルな給料額について
目次
管理人しょ〜ひ〜の経歴
管理人である僕の経歴についてお話しさせていただきます。
2021年に大手金融機関(信託銀行)に新卒入社し、個人営業に従事していました。
銀行での個人営業では、『定期預金』『資産運用』『保険商品のご提案』『不動産の活用方法』『ご相続に関するご提案』など、多岐にわたる商材を用いるいわゆるコンサルティング営業を行っていました。
実感として、1年だけの勤務でもマネーリテラシーはかなり上がりました!! ただ、資格試験(難しいのは一部)の勉強でプライベートの時間がしっかり削れたりするのは日常茶飯事です。(笑)
加えて、定時を過ぎてから膨大な雑用を押し付けられたり、上司のポイント稼ぎのための無駄なメール配信など...
このような経歴の僕が、銀行を目指されている方に対してリアルな現状を執筆させていただきますので、ぜひ参考にしていただければと考えております!(僕が在籍していた銀行・支店の話がメインにはなりますが、同僚や先輩の体験談と大学の同期の体験談も交えてお話ししますので、できる限り偏りなく執筆していきたいと思います!)
管理者のしょ〜ひ〜の自己紹介記事も執筆していますので、もしご興味ありましたらご覧ください!
【管理人の過去の記事】
新卒で未経験でエンジニア転職をした元銀行員のオハナシ【自己紹介編】
そもそも、銀行員ってどんな仕事をしているの?
営業先は個人と法人に分けられ、個人のお客さまに対する営業に関しては先ほど記述した、1年間行っていた営業活動の内容を見返していただければどのような活動を行なっていたかイメージしていただけると思います!
法人営業に関しては、すでに資金を融資している企業に対して銀行の持つ様々なノウハウを提供したり企業経営のお手伝うをしたり、企業を成長させるための設備投資に充てる資金を借りていただいたりするための営業を行います。また、銀行の種類によっては、企業年金の運用方法をご提案したり、証券代行業務と呼ばれるいわゆる株主の名簿管理に付随する事務手続きの代行など、多岐にわたる業務を行っている銀行も存在します。
しかし、最近ではお金を貸してほしいという企業が少なくなってきている現状で、「マイナス金利政策」等の煽りを受けてお金を貸した利鞘(りざや)で以前より稼ぎにくくなっているのが実情です。
実際のところ、メガバンク勤務の友人とお話しした時には、『設備投資をするための資金を企業に貸出するというよりも、銀行が取引している別企業との提携を提案する』であったり、『中小企業の場合は、企業の事業承継を支援している』と言っていました。
実際、帝国データバンクが2021年に行なった「全国・後継者不在企業動向調査」によれば、「国内企業のうち61.5%の企業が後継者不在」とのことで、今後は中小企業のM&A仲介や後継者の選定の需要が増えてくる可能性がありそうです。銀行業務とは全く別の専門的な分野に対しての知見を深めていかなければならない状況でこれらのことから考えられるのは、本来の銀行業務である預金・貸出・為替業務以外の分野で銀行が稼げるかどうかが鍵になってきそうですね...。
銀行業界の今後の見通しについて
先ほども記述した通り、本来の銀行業務ではあまり稼げないということは今後は銀行業界はどうなっていくのか....
そのような不安はあると思います。こちらでは、今後の銀行業界の見通しについて考えていきたいと思います。以下3点の大きな課題を触れながら解説していきたいと思います。
【収益性が低い点】
こちらの課題は、「マイナス金利政策」と言われる要因により引き起こされており、銀行業界全体に関わる深刻な問題となっています。そもそも、「マイナス金利政策」とは『民間の企業が中央銀行に預金する際の金利をマイナスにすること』です。要するに、「中央銀行に預金するなら、金利を払ってくださいね!」というものになります。この政策の狙いは、『経済を活発化させて景気を向上させること』でしたが、むしろ銀行には逆効果になっています。というのも、これは『民間銀行(いわゆるメガバンや地方銀行などを指す)が、消費者が預金したお金を中央銀行に預けると金利を取られるます。民間銀行は、中央銀行に金利を取られるとマイナスになるので、消費者から預金として預かったお金をできる限り、民間の事業会社等に資金を貸し出して投資を促し経済を回す』という目的がありました。しかし、民間の事業会社がそこまで設備投資等に充てたいというほど、資金を必要ではない現状から、銀行からするとあまりいい状況ではないということなのです。この理由から、現在行われている「マイナス金利政策」が銀行業界には逆風になっており、収益性が低くなっているという点になっています。
【ビジネスモデルの変化が必要である点】
こちらは先述した通り、本来の銀行業務での収益性低下のため、銀行は「中小企業に対するM&Aの仲介」や「後継者問題を抱える企業のコンサルティング」を行う機会が増えている現状があります。そのため、ビジネスモデルの変化に躍起になっており、こちらに関してはビジネスモデルの変化に加えてコストの削減でなんとか凌いでいるという状況になっています。三井住友銀行やみずほ銀行では、紙の通帳を有料化にしてスマホで預金残高を確認することが一般的になっています。また、三菱UFJ銀行では、新規口座開設の際には紙通帳は原則発行しないことになっておりコストカットでこの状況下を耐えているみたいですね。ただこちらに関しては、ネット銀行はそもそもアプリやWEBでの管理が一般的になっているのでメガバンク等の銀行はアプリやWEB取引の機能の高度化を進めていく必要がありそうですね。
【銀行の数が多いため地方銀行の再編が必要である点】
こちらは、地方銀行等の中小型の銀行の数が多過ぎて、統廃合等で再編される可能性が極めて高いという課題があります。具体的には、日本経済新聞の記事である『「地方の銀行多すぎる」菅氏の真意』を参照していただければ理解しやすいのですが、菅氏は過去に「地域金融機関の統合・合併構想」について言及しています。『地方の銀行は将来的には多く、統廃合も選択肢の一つ』と語っています。こう述べられた理由は、日本の少子高齢化という状況と地方の過疎化による事業の継続が難しく、貸出先が少なくなってくるにも関わらず、その割に地方銀行の数が多いという意味です。
現にこのような状況を反映して、すでにいくつかの銀行同士が統合するといった計画も出ているぐらいです。
これらの点から、メガバンクよりもまずは田舎にある地方銀行の方が、状況が悪化する可能性が高いですね。
【銀行業界の今後の見通しに関するポイント】
・昨今、銀行業界は固有の業務である『貸出業務』では、収益を得られない状況になりつつあるということ。
・収益が上げられないので、何でも屋になりつつあるということ。
・現在銀行は生き残るための施策を模索している途中であるということ。
・金融×テクノロジーの分野で成長可能性はあるということ。
新卒1年目の銀行員の給料について
こちらでは、新卒1年目の銀行員の給料について執筆したいと思います!!
僕が勤めていた銀行は、当時大卒の場合「210,000円」で設定されていました。正直一般的な給料水準を考えるとそれほど悪いということはないと思います。ただ、夏のボーナスはなんと「100,000円」となっており、ここから何かと引かれて90,000円ほどだったと思います。冬のボーナスに関しても「200,000円」でした。(笑)『おいおいマジかよ。』と思われる方もいると思いますが、ガチです。本当に雀の涙です。
ただ、金融業界や銀行業界でもボーナスの水準は千差万別で、生命保険会社や損害保険会社に就職した知り合いは、もっとボーナスが高いとのことでした。さらには、IT業界に進んだ友人も「もっと貰ってるよwwwそれだけ残業とかさせられて、それは転職しなwww」とのことで笑われることもしばしばあったので、やはりボーナスに関しては本当に低い水準でした。
これほど低いとなると悲しいですが、本格的に業務を行うようになれば必然的に残業が増えてきて、残業代で稼ぐ的な考えになってきます。ボーナスが低いものの残業代で額面10万円ほど稼いだという月も普通にあったので、給料にはそれほど心配はないかもしれません。しかし、無駄な残業が多いこともあったので、拘束時間が長いわりに薄給という最悪な状況になるのは事実です。拘束時間が増えるのが嫌な方やワークライフバランスを重視したい方には銀行は合わないかもしれないですね。(もちろん、銀行や支店の状況によって変わりますが。)
【新卒給料に関するポイント】
・新卒でのベース給料はそこそこだが、ボーナスは本当に雀の涙である可能性があること。
・残業が多くなってくると、残業代のみでかなり給料が増えるがその分、ワークライフバランスが悪くなる可能性があること。
・そこそこの額の給料を貰えるが、拘束時間の割に合わないと感じる方は多いと思うので、ワークライフバランスを重視したい人は絶対に合わないということ。(こちらは断言できます。)
(※一応今のところは、メガバンや信託銀行などは将来的には年功序列で給料が上がっていき、30歳前後で1,000万円ぐらいには乗る可能性があると言われていますが、今後の業界の見通しによっては伸び悩む可能性も往々にしてあり得ますよね...)
さいごに
最後までお読みいただいた読者の方、ありがとうございます!!これまで執筆させていただいたように、僕の働いていた体験談やメガバン勤務の友人からの実情や数字によるエビデンスから、銀行業界自体は成長性がないように考えられるかもしれませんね。
僕自身は、1年間銀行で働いていてよかったと思いますが、やはりここに関しては皆さんの考えにもよると思います。実際、給料の面でもあまり待遇は良くなかったですし、もう一度就職活動をする場合は銀行は志望しないと断言できます。(笑)そのような経験をしてきたので、読者の皆さんには適切な選択をしていただくために、より細かく銀行の実情や僕が就職活動で行っていたことや行っておいた方がよかったなと思うことを発信できればと思います!
では、次回の記事でお会いしましょう!!